認知症予防研究所
はっぴースマイル
認知症について
■2025年問題と認知症
・2025年問題とは、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、
医療や介護などの社会保障費の増大が懸念される問題です。
※2025年には、団塊の世代が約2,200万人を超えると予想されており、
国民の4人に1人が75歳以上という、超高齢社会に突入します。
・2025年には65歳以上の高齢者約5人に1人(推計700万人以上)が
認知症を発症する。
※出典:内閣府「平成29年版高齢社会白書」第1章 高齢化の状況(第2節3)
・認知症予備軍を含めると2025年には65歳以上の高齢者約3人に1人(推計1000万人以上)が何らかの認知機能障害を起こすことになる。
アルツハイマー型認知症
認知症の代表的なものとしては、アルツハイマー型・レビー小体型・脳血管性・前頭側頭型があり
認知症患者全体の90%以上を占めています。
中でもアルツハイマー型認知症は認知症全体の約70%を占めます。
アルツハイマー型認知症になる原因は、脳の中にアミロイドβやタウなど「脳のごみ」と呼ばれる
不要なたんぱく質が溜まってしまうことです。それによって、神経細胞が変性し、死滅します。
そのうち脳の海馬や頭頂葉など脳全体が萎縮して、認知症の症状が出てくるようになります。
※アルツハイマー型認知症アミロイドβというたんぱく質が脳内に蓄積され、
二十数年を経て発症すると考えられています。
アルツハイマー型認知症
の症状名前の由来
世界で最初にアルツハイマー病と確認された患者のアウグステ・データー. アロイス・アルツハイマー.
「アルツハイマー病」の名は、最初の症例報告を行った ドイツの精神科医 アロイス・アルツハイマー
に由来しています。
アルツハイマー型認知症
の症状
・記憶障害:ひどい物忘れ、新しい記憶が抜け落ちる
・生活機能障害:これまでできていたことができなくなる
・見当識障害:時間、場所、人がわからない
・言語障害:固有名詞や語彙が出てこなくなる
・視空間認知障害:見えているものの位置関係が把握できない
・遂行機能障害:段取りや効率を考えて物事を成し遂げられない
・精神症状:うつ病、無関心、異常行動、睡眠障害など
アルツハイマー型認知症
の進行
アルツハイマー型認知症は徐々に進行します。
アルツハイマー型認知症は発症後、軽度認知障害(MCI・正常でも認知症でもない中間状態)を経て認知症になり、認知症の進行は初期・中期・後期の3段階に分類されます。
1. 初期症状
・何度も同じことを言う(数分の間隔で同じ話に戻る)
・直前のことを忘れる(近時の出来事がすっぽり失われる)
・物とられ妄想がある(自分で片づけるも場所が分からなくなり身近な人を疑う)
・趣味、日課への無関心(興味を持っていたことや日課に関心がなくなる)
・作話をする(物忘れによる失敗を取り繕うため作り話をする)
2. 中期症状
・見当識障害がある(場所、時間など分からなくなり季節感も失われる)
・徘徊・妄想が増える(目的なく歩き外出し夜間に妄想がみられる)
・家事の手順が分からなくなる(買い物、料理の段取りができなくなる)
・失語がある(言葉の意味が分からなくなり意味のある言葉が話せなくなる)
・日常生活に介助が必要となる(食事、入浴、着替えが自分でできなくなる)
・不潔行為がある(失禁など非衛生的になり社会的に脱抑制行動がみられる)
3. 後期症状
・家族の顔が分からない
・表情が乏しくなる(表情が失われ反応がなくなる)
・会話が全くできない(コミュニケーション能力が失われ意思疎通ができなくなる)
・尿、便の失禁が常態化(尿意、便意を訴えられなくなり放尿などが起こる)
・寝たきりになる(歩行、座位も保てなくなるため)
アルツハイマー型認知症
を引き起こす原因の特徴
・老人斑の出現(脳のシミ):アミロイドβというタンパク質が細い線維物質をつくり,
神経細胞と神経細胞の間で蓄積してきます.これを老人斑といいます。
・神経原線維の変化
・神経細胞死(脳の萎縮)
※老人斑の出現や神経原線維変化の結果、神経細胞が死んでしまうとアルツハイマー病が発症します。
アミロイドβを生み出す3つの原因
1. 炎症:体の炎症が脳に到達(慢性炎症)
2. 毒素:祷金属や細菌や活性酸素などによるダメージ
3. 栄養不足:脳に栄養が足りてない